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これは大傑作です!超面白かった!!
清水さんの初期の作品で、ヒロイックファンタジー(剣と魔法の冒険物語)です。 初期作品「宇宙史シリーズ」全5巻はハルキ文庫で再刊されましたが、こちらは遥か未来の宇宙での人類の興亡を描く壮大なスケールの傑作スペースオペラでした。 ただ、文章的にまだちょっと若書きと言うか無個性な感じがしました。 一方このランドルフィ物語は、さらに大長編ですが、文体は簡潔にして格調高く、伝記っぽい感じが雰囲気を盛り上げています。 特に、グインサーガをまとめて読んだあとなので、例の饒舌体とはまた違う、行間にいろんなイメージを含む簡潔な語りは、グインとはまた違った、大変魅力的なもので、読みやすかったです。 また、主人公ランドルフィのキャラも最高で、高潔にして豪放、その人格の魅力で次々に仲間を増やしていくさまはまさに快男児、あっぱれ大活躍という感じです。 細かいストーリーも道具立ても仲間のキャラクターも舞台となる国々も、独自の発想が盛り込まれており、新鮮な興奮を持って読み続けられます。 私に取って一番肝心な、異国情緒・エキゾチシズムといったものにもあふれており、別世界が目の前に出現したような気分が味わえました。 欠点は、おそらく清水作品全般に言えることですが、内容を彷彿とさせないタイトル、ということになるでしょう。 ランドルフィ物語、宇宙史シリーズ・・・。 はっきり言って、この題名は内容の面白さ、読んだ時の興奮などを全く伝えていません。 タイトルで損をしている作家の一人と言えるでしょう。 もう少しハッタリの効いたタイトルにさえしていれば、絶版になることもなかったかもしれません。 そう、ハルキ文庫の宇宙史シリーズも、私、3巻目以降はブックオフでゲットしました。 このランドルフィ物語(ソノラマ文庫刊)も、長崎の「ほんだらけ」と名古屋のブックオフ熱田店で買ったものです。 さすがに、地元名古屋のブックオフにはたくさん置いてました。 こんな面白い作品が1冊100円で手に入るのを喜んでいいのかどうか、ちょっと複雑な気分です・・・。
by minaringo
| 2005-09-19 23:25
| 小説
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